仙涯嶺ソロ追悼登山へ


※越百山からの仙涯嶺-南駒ヶ岳

3月にソロSHORT SKIMOで、仙涯嶺と南駒ヶ岳のコルから滑降をしつつ、ほんの少しでも遺品回収が
できればと思って登山口から取りついた。が、10分で敗退。
重荷と運動不足、そしてそれまでの林道に辟易、いやキモチの問題か…汗

この3座は、じつに6年振りだ。まさに、西田由香里がトランスジャパンをめざしている2013年、
原野駅―木曽駒-宝剣-空木-南駒ヶ岳-越百―奥念丈-烏帽子-七久保駅を、雨の中とちゅうビバークしつつ
やった思い出深い1DAY。奥念丈先は3時間超の藪漕ぎで散々だった笑

さて、越百山への登山口(南駒ヶ岳へもいける分岐点)へは、まず林道を5㎞つめる。復路を考えると
MTBが効率良いが、持ってないのでクロスバイクで。下りのダートが難しいけど問題なし。

主尾根までの急登をこなせば、あとは尾根どおしに詰めるだけだが、途中2,400mのピークを左から巻いていくので、
そこは気をつけたい。また、残雪もかなり出てくる。幸い、先行者トレースがバッチリあったので楽させてらった。

越百小屋のご主人としばしトークを。なかなか気さくな方で、ケサ沢も厳冬期に遡行してる方だ。


※事故現場の岩棚には、すでにケルンが積んであった。その右にもう一つ積んでみる

越百山からは仙涯嶺や南駒ヶ岳が一望。素晴らしい稜線である。
トレイルシューズでガシガシ進む。
仙涯嶺山頂からトラロープ併設の鎖場をほどなく行くと、遭難現場に着いた。
写真をシェアしてもらっていたので、すぐにわかった。

事故のあった2月と初夏のいまでは、雪の付き方で山相はかなり違ってくるもの。
様々な想像をはたらかせる。
40分ほどたたずんだ後、南駒へむかう。
なるほど、ここまで来たらすぐ目の前の南駒ヶ岳経由で下山したい気持ちがよくわかる。
※行く方は、ケルンが積んであるのですぐわかるとおもいます。ただし、その場だけちょうど
切れ落ちてるので、くれぐれも気をつけてください


※ケサ沢源頭部のコルより

しかし、仙涯嶺から南駒ヶ岳への稜線は、おもった以上に悪場がおおい印象だ。
雪と岩のMIXで、アイゼンこそ出さなかったけど、ここは危険なので雪に慣れてない方は、さらなる
雪融けをまって行ってもらいたいとおもう。
雪渓トラバースにハイマツ漕ぎと、ルーファンがイケてない(笑)
尾根通しに行けばいいかもしれないが、崖の有無や登行線がスマホのマップからもよくわからない。
地図を頭に焼き付けていかなかったコトを反省。老眼あなどるなかれ…。

また、当区間にあるケサ沢源頭部のコルから一直線に落ちていく当沢の渓相をじっくり見た。
予想よりも斜度はなく雪渓はつづいている。遺品回収作業のため、そのまま沢下りをしていこうか本当に悩む。
ヘルメット、沢足袋、補助ロープなし。沢登り&下りはなんどかやったし、情報では滝はないとのこと。

目視で、沢は越百小屋から降りてくる尾根より先までは雪渓が確認できる。
しかし、その先からは沢がでるだろうし、水流が聞こえていたので、シュルンド(雪渓の穴)はたくさんあるだろうと。

水量があればとても危険なのは明らかだし、かといってエスケープするべく藪の尾根を這い上がるのは気が遠くなるってものだ。
めずらしく思慮をめぐらした結果、ナシ!
イージーにみえるときこそ危ない目に遭ってきた。山は甘くない。

あと、最近急斜面をよく滑るからか、斜度に対しての慢心がある。
気を引き締めねば!

南駒ヶ岳山頂からは、空木岳や木曽殿のコル、そして宝剣や木曽駒方面がよくみえる。

しかし、南駒ヶ岳からの北沢尾根がこれまた厄介だった。苦笑
雪が弛んでるのでノーアイゼンで下るが、ワイルドなハイマツと雪のMIXはなかなか捗らない。
ようやく登山道が安定してきたが、なぜだか走る気にならず、チャリのある登山口まで2Hちかく要した。


※献花は当座だけにしておいた

ようやく行けた仙涯嶺。
梅雨入りするこの時節。今月中にまた来れるチャンスはあるのだろうか。

いつも読んでいただきありがとうございます。

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