【動画】花粉と踏み抜きの北ア横通岳東尾根は、ピーク2,530mで撤退

ひと月まえに林道の標高1,700m付近でソロで敗退した当尾根。
今回も、最近この様な尾根に興味がわいている山崎杜氏と満をじして再チャレンジする!
しかし、同ルートで林道終点まで4hかかったものが、今回は途中までトレイルシューズをつかったにしても、2h20minと。

前回は厳冬期ということで林道ラッセルや装備をチェンジして尾根をなんどか探ったりとロスもおおいが、一人なのでおそらくダレてるのが要因だろう笑

大峠は、おそらくこの山域ではもっとも標高が高い車両通行の可能な林道で、標高1,700m付近までとおってる稀有なPass。通行許可証こそいるものの、もし?! ここまでクルマであがれれば、また違ったTOZANができるだろうか。

今回も、大峠の1㎞くらい南にある浅川山付近の尾根途中から取りつく。
しかし、じぶんでいうのもなんだけど、物好きだな(笑)

やはり、この尾根と今冬のすくない積雪量からか、スキーを履いていてもずぼずぼと踏み抜くわ、急登のツボ足では、ブーツアイゼンは悲しいほどにフルラッセルがはかどらず、いわゆる非情なカメの歩みと……。
また、覚悟をしていたけど、藪&トラバース&踏み抜き&急登という不規則な尾根の変化への対処として、時間ばかり食う道具仕様チェンジの煩わしさに閉口だ。

そして、なにしろ最大の敵は花粉!
花粉症など、もう20年ほどイナしてきたが、ここのところクシャミと頭痛がひどく、この日の当ルートでもクシャミの連発。山にはいれば楽になるだろうとおもったけど、逆だったな(笑)
聞けば、ヒノキの花粉量が過去最大で、例年の10倍とか?よくわからないが、なにかが違うということだけは、体が素直に反応してるので真実だろうか。

さて、パートナーの杜氏はウロコ付きのテレマーク板での参戦。
さすがキャリアと登山内容からか、体力は抜群なのはもちろん、ルートファインディングやポイント認知が相変わらずすばらしい。
ツボ足ラッセルと道具仕様変更の煩わしさは大変そうだったが、ソロならばおそらく明るいうちに1DAYできたんじゃないだろうか。
と、いつもの様に着実に前進する背中を、遠ざかる意識のむこうに茫然と感じつつ、おもったわけである……。

自分がソロで行ってたなら、ナビゲーションチェックだけで30分はロスかも…汗

結果、朝令暮改から遠い遠い2,400m強のピークを目標にしたが、快適にすすめそうなその先の2,530mのピークまで足を延ばし、PM12:00オーバーということで、撤退を決めた。
横通岳まではあと、標高+200m/1㎞強。すぐ目の前だった。

もう2時間早出すれば夕方までにこの1DAYをおえることができたであろうが、それでもわたしの身体は十分に悲鳴をあげていたので、賢明な決断だったと。

しかし、復路が予想どおりかなり苦戦。
それでも、急下降をおえると、杜氏のウロコ付きテレマークは尾根のトラバースで有効にワークして順調。

いっぽう私は、みずから提唱してる、SHORT SKIMOのコンセプトともなっている尾根降りで大苦戦。
シールもとらぶった、ヒールフリーもスリップ&埋没して不用意に筋肉をつかう、そしてなにより、体力の消耗が激しく限界寸前…。
雪山の場合、とくに道具一つの欠損でおおはばにスピードが変わるので、シールトラブルなんかは、念には念を入れよ!だ。

また、雪山なので飲料は1.5ℓ持参したが、思ったよりも飲んだので、あまり好んではやりたくない、雪をボトルにいれながら溶かしていく作戦に。
冷たすぎるときは、口にふくんで多少温めてから飲み込むと。これも腹痛対策。

ほうほうのていで、12h余りの登山をおえてクルマに戻ったとき、しばらく放心状態でなにもできなかった。
杜氏にかな~り遅れをとるのも、食事もビールも飲めないのも、ひさしぶりのこと。限界の先の先みたいなことは、もうなんどもやってきたけど、ここまで回復しない登山は、レースふくめてはじめてかもしれぬ。

なので、きょうはめずらしく昼めしに出かけた。しかも、2か月ぶりくらいのラーメンである。(←一日でちゃっかり回復してんじゃんか笑)

ことし初の12h超の登山をしたことで、また身体にも刺激がはいったとおもうので、また徐々にならしていきたい。

Start-2h-林道終点-4h30min-peak2,530m-4h30min-Goal(休憩はアバウト)
TOTAL:12h.

撤退ピークにて
(※実際はもっと壮大だが笑)

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