2020コロナ禍のなか、4月の中房⇔燕山荘1DAY登山


11年来の付き合いである、山の先輩でとてもお強い”杜氏さん”
(北安大國酒蔵の杜氏)のお誘いで、4.21に北アは燕岳へ。
といっても、彼よりも軽荷のわたしが相当バテたので、
燕山荘で勘弁してもらった💦 予想外に雪がおおい。

そういっても、この災いで、自分自身「ヤリタクテしょーがねえ」
北アでの
リスクが高いと見積もってる、記録があまりなく誰も見向きもしない様な
沢を滑るなどの、チャレンジメニューは控えている。
さらに、北アのソロ登山まで考えた末に自粛している最中だ。

理由は以下の一点

・リスクの高い登山をすると、最悪は病院のベッドにお世話になる確率が
あがる。ゆえに、コロナ禍で入院する患者や病院の負担になる、と

※緊急事態宣言により、山小屋も断腸のおもいでGW明けまで自粛が多い

もちろん、ソーシャルディスタンスという流行りコトバも意識して
2人で登ったが、そこは言うに及ばずな環境だ。
山帰りに寄るいつものスーパーのほうがよっぽど危険意識をもつね。

あと、あまりに駐車場のクルマがおおければ、撤退もありかな?と。
なぜなら、登山道に近いところを滑降してくるルート取りなので、
登山者が多い場合は、衝突と接触リスクがあるので、
そこは自分も回避したいこと千万であるから。


この氏は、元山岳会出身で、いまは自由な人。
わたしとは、11年まえに山岳クラブで出会った。
とにかく山の経験が豊富で、冬春はテレマーカーである。
山はもう11年くらい折に触れて何十回と入ってる仲であり、
速攻登山もこの方から教わった。
山に精通してるし、体力もずばぬけてすごい。
病院への負担というなら、クルマの事故の確率より、
きょうの登山のがどれだけリスク低いのよ?と。

自粛などどこ吹く風か、きょうも好きに登山をしている感じだ(笑)。

同感である。

こんなスタンスで、北アの麓に住む私たちは、10年以上まえから
ほとんど誰もいない平日の北アを、年間とおして入山してきた。

さて今回、氏は登山靴&アイゼンスタイルだが、わたはもちろん
自分が提唱してる、BCショート(ショートSKIでどこでも滑る)
を担いで登ることにした。
ただし、山相をみつつ滑降できるか否かを判断することは
当然ながらリスクマネージメントとして大事なので、
雪質、木立ちの間隔、転倒の際の滑落などは、登ってるときにチェック。

折り返し地点である、燕山荘にて自分のなかでゴーサインをだす。
こういうときは、拘ったチャレンジングな登山ではないので、
朝令暮改もある、と決めた自分のルールを守ることがだいじなわけ。

このご時世だからここまで書いてるけど、自分の感覚では、
里山がちょっとそこまでのお散歩なら、
それよりちょっと長いお散歩が今回の登山である。

前述したリスクに関していうと、
自分自身も、昨年の山仲間の死から安全登山普及活動に加わり、
日頃の直感よりも、数字や確率という定量的な裏付けをもって、
人様にも説明するようにしてるけど、それは伝える術であるから。

そのうえで、理論と直感で判断して登山をすることは、山に入る者として
当然のことであって、それが出来ないならいまはやるべきではないし、
つまりは普段もやるべきではないだろう。

最近、FACEBOOKはもちろん、ツイッターにもかなり持論を書いてる。

極端だけど簡潔にいうと、

・サイコロ振って、1/10000と、1/50の確率の遭難率を同列にして
「登山はするな」とすることは、あまりにナンセンス。
・日常的に登山してない人と、生活の延長で山が入る人の
「登山の定義」って、かなり乖離があるんじゃないの?

もちろん1/10000なんてデータはとれてないし、態様別や年齢別遭難者数、
その他数値化されたもので冷静に判断すること。
またここが最も大事なんだけど、数百回と日常的にもやってきた自分の
経験から大ざっぱに算出するリスクマネージメント。

幸か不幸か、日本政府の御触れは、パチンコ業界の開店続行をみても
そうだけど、欧州にくらべれば、外出罰金もないなど、かなりグレーである。

ということはね、自分で能動的にしっかり考えて行動する、
それが問われてるとこちらは判断するべきじゃないだろうか?

それを、前述のサイコロの話じゃないけど、すべてを同列にして、
いわゆる十把一絡げで戦前戦中の特高警察ならぬ、”自粛ポリス”が
「登山やめろや」なんて、
語気や汚い言葉で批判してるのをみると、こんな緊急のパニックやまた
普段珍しいことをしてる人がいるときによくみる、同調圧力という
日本の風土病を感じるものである。

しかも、権威や著名人が、「すべての登山が遭難する可能性がある」なんて
いうものだから、そこらわかって入山してる私たちも、
自粛しない悪者として批判対象になってるのは、よほど不感症じゃないかぎり
わかってるつもり。

よく考えてみたらわかるけど、日頃登ってる里山と3000m級の北アからの
急斜面SKI滑降を、まとめて「登山」て、どうしたって暴力にしかみえない。

いつも行ってる里山なんて、日常山に行ってる身としては、
東京の新宿御苑や代々木公園を散歩してる様なもの。
もちろん、三密など遠い話。

まあ、どうしたって権威や著名人が、登山はやめて、といえば、
そちらが正論?にみえるかもしれないし、そんななか、「わかって!」
というつもりはさらさらない。
また、考えずにすぐに人のまねして安易に登山する人たちがいることは、
確かに否めないので、このタイミングでいたずらにSNSなどで
公開することは憚れるし、そこはちょっと考えてる。

医療崩壊を促進する可能性という、事態が事態だけに。
いっぽう、感染リスクは地元民が地元の山に登る場合、
考えてやればまず問題ない。

でもさ、俺たちもこれからの山や日本人みたいなテーマでイベント
やってきて、こういうときこそ、前述した日本の風土病から脱却する
ときじゃないかな?

悶々としてるよ。
世は荒れてきたけど、汚い言葉はつかわず、また政府以外の人を
いたずらに批判もせず、紳士なスタンスでやっていきたいなと思う。

模範解答なんてないし、この世の中を生きるにあたってね。

〇こうしてるなか、この登山をした日に、
阿部長野県知事より登山自粛の呼びかけが
https://www.fnn.jp/articles/-/35366

会見をみたわけじゃないけど、この文面からは曖昧さしか
伝わってこない。
願わくば、5.6緊急事態宣言解除という、ぶら下げた人参が
反故にされ、先延ばしされないことだけど、

さてあなたはどう考える?

私は、自分は継続して自分の倫理観に従うのみ。
山仲間や、山友のドクターともそんなこと話してます。
もちろん、状況によってスタンスは変化させます。


さて、SHORT SKIMOだが、寒のもどりからの潤沢な積雪が
ドンピシャのタイミングで、過去①といってもいいくらいの、
完璧な滑降ができたと思う。

開けた展望の良い合戦尾根はいわずもがな、急下降の合戦小屋
からの登山道も一度も転倒することなく、なんと登山口まで
わずかのポイントまで滑降できたのだ。
本当にこの度は鈍ったカラダでの登りは辛かったけど、最高の
登山ができた。
山よ本当にありがとう✲

いまは遠くで自粛してる皆さんも、早く北アに来れることを
願っている!

※久しぶりの投稿ですが、いつもありがとうございます

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